療法士が脳画像を診る必要性とは?

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療法士が脳画像について知っておくことは当たり前!療法士向けの勉強会・書籍でも、脳画像について教えてくれるものがたくさん…それよりまず、療法士なのに脳画像を語れたら、すごくかっこいい!やっぱりちゃんと説明できるようにならないと!

と、意気込んでみるものの、そもそもなんで診れる必要があるのでしょうか?脳卒中になって、まず受診するのは脳外科で、ドクターが「これは脳梗塞です!」と患者さんに説明するわけです。療法士が診断するわけではないのに…なぜ?そこで、この記事では、療法士が脳画像を診る必要性って何だろう?ということを説明していきます。

予後予測出来る

ずばり、予後予測が出来るようになります。

  • 運動麻痺
  • 感覚障害
  • 半側空間無視
  • 失語
  • 注意障害
  • 記銘力障害

脳には機能局在と呼ばれるものがあります。ホムンクルスという運動野を表現した「脳の小人」のイラストを見たことがあるでしょう。「ここは顔面を支配していて、ここは手を支配していて、ここは足を支配していて…」というやつです。これは裏を返すと、この部部分に脳損傷が起これば、この症状が出ますよ!ということを示しています。実はこれ、運動野に限らず感覚・高次脳機能・言語などの機能についてもはっきりと(でも完璧ではなく)分かっているのです。

つまり、画像から脳損傷の部位を判定することによって『どのような時期に、どのような症状を呈するのか』を予測することが出来るのです。

例えば、「右放線冠が障害=左上下肢の運動麻痺」「右小脳半球が障害=右上下肢の運動失調」「ブローカ野やウェルニッケ野が障害=失語」と予測することが出来ます。今述べたのはすごくおおまかで「この繊維が障害されている!」と細かく見ていくことで、さらに詳細な予後予測が出来るようになります。

予後予測を生かす

しかし、画像はその患者さんの動作や生活を教えてくれるわけではありません。「この部位が損傷されているから、更衣動作が出来なくなる!」「この画像なら洗濯籠を持ち上げることは介助が必要だ!」「要介護2でデイサービスが週3回は必要だ!」などと、細かいことは教えてくれません。画像は「どのような機能障害を呈するのか」を中心に教えてくれます。

つまり療法士は、その予後予測された機能障害から、動作や生活にどのような影響を与えるのか?どのように生活をコーディネートしていけば良いのか?を考える必要があります。例えば、画像より「下肢の麻痺は中等度残存するため、歩行は杖と装具が必要」と予測されるとします。これより、杖と装具での歩行可能な環境設定、装具の着脱練習、自己でのストレッチ等の指導が必要であることが分かります。

そして治療アプローチへ

予後予測とは最終的な状態だけを示すものではありません。ある時期の状態を示すことも意義にあります。発症から1ヵ月は弛緩性麻痺が予測される、3ヵ月ではBrsⅢ程度、6ヵ月ではほとんど元通り…と仮定しましょう。この場合、極論を言ってしまえば「運動麻痺の改善を認めにくい時期に、運動麻痺に対する治療をするよりも、他部位や代償にアプローチすべきだ!」「今は運動麻痺の改善を認める時期だから、どんどん麻痺側下肢を使っていこう!」などの判断をしていくことが必要です。1ヵ月の時期にガンガン機能訓練するのはなかなか効果を得られにくいので、他にアプローチする方が意味を持つでしょう。逆に3ヵ月の頃に、まだ弛緩性であれば「これはおかしいぞ?もっと機能訓練した方がいいぞ!」と治療方針を改めることが出来ます。

療法士が運動麻痺を根本治療することは現在ではまだ難しいとされています(実際、後遺症を残した患者さんが世の中にはたくさんいますよね)。その場その場で、患者さんが最も良くなる部分=適切な対象を見つけ(それが機能だったり、動作だったりします)、治療アプローチしていくことが必要です。

療法士にとっては脳画像から予後予測をする。そして治療アプローチを導き出す。これが意義になるでしょう。また別の機会に、脳画像の詳細を説明していきますね!

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