理学療法士は論文・学会発表にどんどん取り組んだ方が良いと思うんだ

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あなたは理学療法士として学会発表や論文発表に取り組んだことがありますか?

私は臨床1年目の頃から学会発表に取り組んでいて、現在(2017年7月)で筆頭論文1つ・筆頭学会発表9つとぼちぼちゆっくりとですが、実績を残していっています。

今もエントリー済みのものが2演題、書いてる・取り組んでいるものが3つあります。毎日大変ですが、非常に充実しています。

理学療法士として臨床に取り組みながらも、学術活動するって何の意味があるの?自己満でしょ?と思うかもしれませんが、私は非常に価値のある活動だと思ってます。この記事ではその理由を紹介しますね。

学会・論文って何?

Alexas_Fotos / Pixabay

そもそも学会発表や論文発表ってどんなものでしょうか?

wikipedia先生によると「学会」を次のように説明しています。

学会とは、学問や研究の従事者らが、自己の研究成果を公開発表し、その科学的妥当性をオープンな場で検討論議する場である。また同時に、査読、研究発表会、講演会、学会誌、学術論文誌などの研究成果の発表の場を提供する業務や、研究者同士の交流などの役目も果たす機関でもある。(wikipediaより)

なるほど、非常に分かりやすい!

理学療法の研究成果を発表する場のことだったのですね。その発表の場として学会や論文があるのですね!

ところで、理学療法士が学問や研究の従事者といわれると「?」となりそうですが、実は違うのです。理学療法士の業務って実は「臨床・教育・経営・研究」があると定められていて、立派な研究の従事者とされているのです。

語弊を恐れずに言うと、実は研究活動して学会発表するのは当たり前なのです!びっくり!

学会ってどんな雰囲気?

Pezibear / Pixabay

理学療法士が出す学会というのはたくさんあります。理学療法と名の付くものでも、下記のようなものがあります。

  • 日本基礎理学療法学会
  • 日本小児理学療法学会 
  • 日本運動器理学療法学会
  • 近畿理学療法学術大会
  • 世界理学療法連盟学会

分野ごとや地域ごとの学会はもちろんのこと、世界という規模でも理学療法学会は行われています。その雰囲気はそれぞれの学会で異なっていて、非常にピリピリとした雰囲気の学会もあれば、のんびりほんわかとした学会もあります。また、データ収集や統計方法などに厳しい学会もあれば、そのあたりをあまり問わない学会もあります。各学会でそれぞれの色が全然違うのです!

どの学会が良いとか悪いというのではなく、どのような物事が求められているのかはそれぞれに違うと思っておくと良いでしょう。

そして、理学療法士だけでなく、他の領域の人たちが集う学会もたくさんあります。理学療法士として参加することが比較的多いものでは下記のようなものがあります。

  • リハビリテーションケア合同学会
  • 回復期リハビリテーション病棟学会
  • ヘルスコミュニケーション学会
  • 日本リハビリテーション栄養学会

並べるとそれだけでとてつもない数になってしまうほど、たくさんです。

私の好きなリハビリテーションケア合同学会というのは、理学療法士はもちろんリハビリテーションに関わる全職種が集う学会です。合同学会ですので、いくつかの学会が合同で開催しています。医師や看護師はもちろんのこと、医事課や看護助手さんなどの発表もあって非常におもしろいです。まだ参加したことないよ~という人が最初に参加すると、楽しいイメージになると思います。

学会発表ってどう進めるの?

Picography / Pixabay

それぞれの学会で定められた形式に沿って、抄録のタイトルと本文を書いていきます

症例検討であれば、下記のような見出しに沿って書きます。

  • 緒言
  • 症例紹介
  • 理学療法評価
  • 理学療法と経過
  • 結語

研究報告であれば、下記のような見出しになります。

  • 目的
  • 方法
  • 結果
  • 結論

各学会によってタイトルや本文の文字数は違うので、指示に従って書いていきます。今は学会の抄録がたくさんネットで見つけることが出来るので、いろいろ見ながら参考にして書いていくと良いでしょう。

データをとったり、症例についてまとめたりしたものを抄録にまとめて提出…そして書いた抄録がOKかNGか査読を受けることになります。出来るだけ査読に通るように分かりやすく書いて、発表する価値があることを示すのがポイントになります。

論文とはどう違うの?

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論文と学会発表は、この画像くらいに違います。(!?)

学会ではポスターやパワーポイントを使って、人前で発表をします。

一方、論文では雑誌となるので人前で話す機会はありません。興味を持ってくれた人に直接説明出来ないので、より文字によって丁寧に説明する必要があります。全ての論文に投稿規定というものがあって、その規定に従って文章を進めていきます。

理学療法科学という、理学療法士ならだれしも一度は読んだことがある雑誌では次のような規定があります。

たくさんあって読まないと思ったので、読めないくらいの画像サイズにしてしまいました…すいません。

学会と論文は違うものですが、大きな意味では同じです。学会発表したものを論文化する人も多いのです!

論文・学会発表で何が得られるの?

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さて、ここからが本題になります。

論文や学会発表をちょっと行ったところで、いきなり有名な理学療法士になれるわけではありません。というか、普通に病院勤務しているような理学療法士が学術活動だけを行う事で有名になることは、ほとんどありません。

だって世の中には研究を仕事としている人がいるんですから、その人たちが本職ですよ!なかなか勝てません。

私は学術を行うことで次のようなメリットがあると思っています。

自分の疑問に答えることが出来る

学術活動をするときには「なんでこうなってるんだろう?」という疑問から始まることが多いです。教科書や論文を読んでみても、いまいちはっきりしたことが分からない。経験的には分かるけど、データになってない。そんなことに取り組みます。

このような疑問に、学術活動は非常に有効です。

他人に説明出来るところまで形にすることはとても大変ですが、ちゃんと形が出来たときには「なるほど!この疑問にはこれが答えだったんだ!」と気付くことができます。なかなか臨床活動だけでは十分に突き詰めることが出来ませんから、本当に有効です。

実績を残すことが出来る

「あなたは理学療法士として、何をしてきましたか?」と聞かれた時、何と答えますか?

  • 臨床を10年間やってました

そんな理学療法士は世の中にごまんといます。あなただから出来たこと、あなたにしか今後出来ないこと…これらを示すためには実績が必要です。

  • 徒手療法のコースを修了しました
  • 100人規模のリハスタッフをまとめあげてきました
  • 地域住民と共同で地域包括を進めていきました

このように「おっ、すごいな!」と思ってもらう必要があり、その一つとして学術活動があるのです。

私はコミュニケーションに特化して取り組んでいますので「スタッフのコミュニケーション教育に取り組んできました!その証拠(?)としてこんな学術活動をしてきました!」とアピールすることが出来ます(たぶん)。

今のご時世、普通の免許持ち理学療法士はいらなくなってきます。あなたの武器を見つけ出して、武器として使用出来るようにしなければいけません。そこで学術活動は役に立ちます。

論理的思考能力が高まる

先述したように、学術活動と言うのは誰かに説明出来ることが絶対に必要です。そこで、納得できる説明をするためには、論理立てた説明が出来なければなりません。

「えーっと、これがこうで、あれがこうで…こういう風に繋がってるんだ!」

嫌と言うほど論理性を求められるので、少しずつ論理立てて説明出来るようになってきます。私自身も1年目の時には「何言ってるんだこいつ…」みたいな理学療法士でしたが、学術を繰り返してきたおかげで少しマシになってきました。説明しても分かってもらえる機会が増えてきました。

実はこれ、患者さんへの介入場面においても大切なんですよね。患者さんが一生懸命リハビリしよう!と思うためには、患者さんが納得できるようにリハビリの意味や効果を説明しないといけないのです。そんなところに実は繋がっていきます。

よさそうな本ですね(特に表紙)

文章や発表能力が高まる

抄録を書いたり、パワーポイントやポスター発表を繰り返すものですから、自然と鍛えられていきます。

論理的思考能力と共通するものですが、出来るだけ経験豊富な先輩から指導してもらうことがはやいレベルアップのコツになります。最近では大学院を卒業して、一通りの研究経験を積んでいる方が多いものですから、近くにいます。見つけましょう。

ガンガン攻めてくれますので、泣きそうになるときもあるかもしれませんが、その度にレベルアップしているのは間違いありません。どんどん鍛えてもらいましょう。

私が初めてパワーポイントの作り方を勉強したのはこの本でした。当時は感覚でパワーポイントを作っていたので本当に勉強になりました。初学者の方にはおすすめの一冊です。

根性がつく

理学療法士っていつも同じ人たちに囲まれて仕事をするものですから、ついつい慣れた環境になってしまいがちです。緊張感もどうしても減ってしまいますし、叩かれる機会が少ないということもあります。

学会となると、自分よりも有識な方がたくさんいて、色々な角度から質問してくれます。「答えれなかったらどうしよう…」と不安になるものですが、いつの間にか「答えれなかったらしょうがない!むしろ教えてもらおう!」くらいの気持ちになってくるものです。なんか図太くなってきます。

そして、自信がなくても分からなくても堂々と答えなければなりません。分かる事も分からない事もはっきりとさせて、自分の言葉で自分の意見を言う。この経験は非常に根性を鍛えてくれます。

根性と言えば、ど根性ガエルです。Tシャツかわいいですね。

自分のテーマが見つかる

これは最近非常に感じることですが、理学療法士として自分のメインテーマを持てることは非常に幸せな事です。

「私はコミュニケーションに取り組んでいます!」ということで興味を持ってくれる人がいたり、自分の武器になったり、楽しく勉強出来たり、人の役に立ったり…テーマが定まらずに自己研鑽していくこととは違う水準にいることが出来ているように感じます。

先日、職場の後輩に「まだ何もテーマが決まっていなくて…」と相談されました。

テーマはそう簡単に見つかるものではないと思っています。目の前の課題に取り組みまくっているうちに、自然と見つかってくるものだと思います。私もコミュニケーションに到達するまでに6年とか8年とかかかっていますので、そんなに簡単ではないはずです。

目の前の課題に取り組みまくってみる…その手段として、学術活動が役立つはずです。

自分のテーマってどう決めたらいいだろう…と悩んだ時に読みたいのが藤巻さんの書籍です。非常に分かりやすい言葉であなたの強みを見つけて、自己ブランディングへの背中を押してくれます。本気出せば1時間くらいで読める本なので、藤巻さんの本は全部読むべきですね。挿入されてるイラストもかわいいのが多いので、女子受けします(しません)。

仲間が作れる

自分のテーマが見つかってくると、学術だけでなく、webでの情報発信もテーマに沿った内容ばかりになってきます。となると、自然と近い領域の人たちが集まってきます。

学会に行けば「あ、あの人見たことある、またおもしろそうな発表してる!」と見つけることも多いですし、逆に見つけてもらうこともあります。私も学術を通してたくさんの出会いがあって、本当に楽しいです。

ちょっとずつみんな違うことに取り組んでいるので、刺激を受けながら業界が良い方向に向かっていくように頑張っています。もし自分に答えれないことがあったら、そんな仲間を紹介したら良いですし、逆に紹介してもらって役立つ人になりたいものです。

facebookでの情報発信も有効ですよね。けっこう皆さんSNSやってます。有名な方もやってるので、有効利用したいものです。

新たな知識や技術が身につく

当たり前と言えば当たり前なのですが、新しい知識や技術を獲得できます。だって調べないといけないし、詳しく細かく見ないといけないことがたくさんあるんだもん。

私も今取り組んでいる学術を通して、どんどん新しい物事を知っていっています。コミュニケーションですから、患者さんの内面を見ていくような研究をしているのですが、自分が分かっていたと思っていたことが思い違いだったり、そこまで深かったのか…!と気付くことがあったりと本当に様々です。

きっとこれから学術を深めていくほど、どんどん重なっていくように思います。すごい楽しみです。

心理学の知識についてコラムのような感じで分かりやすくおもしろく書いてあります。この本を一冊読んでおくと「へーそんなのあるんだ!」と話のネタに出来るものばかりです。またちょっと日常生活に応用すると色んなテクニックとして使える場合があります。幅広く心理学の知識を知りたい時にはお勧めです。本気出せば1時間で読めます。

臨床が楽しくなる

メリット多すぎて、どこまで書くねん…と言う感じですね。これで最後にします笑。

臨床というのはのんべんだらりと取り組んでても、実はあんまり楽しいものにはなりません。一生懸命考えて悩んで上手くいったりしたときに「やった!」という気持ちになったり「勉強してて良かった!」という気持ちになったりして、楽しくなるものです。

学術活動を通して新たな知識を身に付けることは臨床の幅を広げて、楽しく豊かなものにします!当たり前ですが、理学療法士自身が楽しんで興味深いと思っていれば、おのずと臨床にも熱が入って、患者さんへの介入も熱いものになってきます。その結果、良い理学療法が出来るようになってきます。マジで。私が良くなってきましたもん。

私はどっちでしょうか…(闇深)

論文・学会発表は自己満足か

PublicCo / Pixabay

新しい治療法の発展とかに結びつかないの?と思うかもしれませんが、それは確かにあります。

でもねぇ、私くらいのレベルだとなかなかその水準に到達するのは難しいのですよ。そこを目指しながらも、上記した得られるもののために取り組んでいるのが私の実情です。いやいや、狙ってますよ!

そう考えるとね、学術活動って自己満足なんじゃないの?と思うかもしれませんよね。実際SNSなんか見てると、そんな風に書いている人もたくさんいます。

いやいやいや、自己満足にとどめるのか、武器にするのかは、やり方次第でしょ?です。

自分の武器に出来ていない人は自己満足でしょ?とか言ってきます。とりあえず無視しておきましょう。そんな人に学術を習ったところで、自己満足以外の価値を見出してはくれません。あなたの武器はあなた自身が磨いていかなければなりません。自己責任でどんどん磨いていきましょう!

おわりに

MemoryCatcher / Pixabay

いやー書きたいこと書いた。

他にもいいことたくさんあるんですよ、書けないこともありますから。

何か取り組みたいけど、何に取り組んでいいか分からない…そんな時には学術活動は一つの良い手段だと思っています。それが合う人は続ければ良いし、他におもしろいことがあれば、そっちをやればいいんです。それくらい気軽な気持ちでスタートしてみても良いのではないでしょうか。

さて…データとにらめっこしてきます!

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