リハビリ職が患者さんに説明する時の正しい伝え方について

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あなたは患者さんに正しく説明出来ているでしょうか

  • 理学療法の効果
  • 理学療法の意味
  • 理学療法の内容
  • 理学療法の目的

私たち療法士は患者さんの評価や治療をしながら、上記のような説明をたくさんしなければなりません。

説明が上手な人から指導を受けると、自主トレするのに意欲が湧いたり、目の前の課題に集中して取り組めたりとたくさん良いメリットが(数値にしづらいけれども)あります。

一方、上手に説明が出来ないと「あの人にリハビリして欲しくない」なんて事態に繋がりかねません。

そこでこの記事では、患者さんに説明する時の正しい伝え方について考えてみます。

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患者さんへの間違った伝え方

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療法士が行いがちな間違った伝え方には特徴があります。

  1. 聞き手の理解度を把握しない
  2. 理詰めで正しさを強調する

私はいろんな療法士の伝え方を観察し続けていますが、経験的にはこの2つが非常に多いように思われます。

この伝え方をしていると、患者さんが説明を聞いた後に「なんか納得してない表情」になっています。見てられない!

1つずつ考えていきましょう。

1.聞き手の理解度を把握しない

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説明することの究極的な目的は、相手に理解してもらうことです。なのに、相手の理解について考えずに一方的に説明をしてしまう場合が少なくありません。

  • 理解してもらおうと思ってない
  • 理解してもらえないと思っている
  • 表情を見ない
  • 目も合わさない
  • 理解出来ているかを聞かない
  • 説明した内容を復唱させない

「こんな療法士いるのかよ!」と思うかもしれませんが、実はけっこういます。上記の文章を読んだだけでも「間違ってるなぁ…」と思いますよね。

なので、説明を少しでも上手にしよう!と思っているのなら、上記を意識するだけでも変わります。下記のように。

  • 理解してもらおうと頑張る
  • 理解してもらえると信じる
  • 表情を見て
  • 目をしっかり合わせて
  • 理解出来ているか途中で聞きながら
  • 説明した内容を復唱してもらおう

うん、これだけでなんだかいい感じで説明出来そうな感じですよね。

この中でも療法士に特徴的な部分は「理解してもらおうとしない」です。下記のような患者さんに対して発動してしまう傾向がありますので、気を付けましょう。

  • 理解力が低い人
  • 記憶力が悪い人
  • お喋りな人
  • 認知機能が低い人
  • 何度も同じ話を繰り返す人

アコモデーション理論の記事でも書きましたが、こちらの勝手な思い込みで「理解出来ない」と思ってることは少なくありません。要注意です!

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2.理詰めで正しさを強調する

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これも非常に多い、非常に多い!

療法士は色んな知識がありますので、だんだんとそれが当たり前になってきます。その結果「え!?そんなことも知らないの!?」と、患者さんに思うようになります。

そこから「なんでそんなことも知らないの!こうこうこうこう、こうでしょ!」と、力押しの説明をしてしまうことがあります。

理詰めで説明されているときって、精神的にすごくつらいものなのです。内容以上に責められていることを感じてしまうし、知らない自分が恥ずかしい・ばかみたい…なんて感情になってしまうからです。

しかしこれ、一種の癖になっている場合があります。なので、気を付けるだけは避けられないことが多いものです。

まずは自分の知識や論理性が、患者さんにとっては当たり前ではないことを前提として持つようにしましょう

これは患者さんだけでなく、家族や友達との関係でも一緒です。

私の世代での当たり前と、私より若い世代の当たり前は色々と違います。聴いてる音楽や観てるドラマ・映画なんて全然違いますよね。違うのに、同じような経験をしてると思ってしまう。

日常的なコミュニケーションにおいてもズレがあることを意識し続けることで、患者さんへの説明時の理詰め感を減らすことが出来ます。

患者さんへの正しい伝え方

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このように考えると、正しい伝え方が見えてくるものです。

追加ポイントを説明していきますね。

1.少し気を抜く

一生懸命に話しているときには相手の理解を忘れたり、理詰めになったりするものです。

なので、少し気持ちを楽にして話してみましょう。

  • 全部は伝わらなくてもいいや
  • 今は部分的に理解してくれたらいいや
  • 今日は確認だけしてみよう
  • 自分が喋る量を半分にしよう

こんなことを逆転の発想で行ってみると、意外にもうまくいくことがあります。気合入りすぎて空回りしている学生さんを思い浮かべるといいかもしれませんね。

2.イラストなどを添えてみる

説明というとついつい言葉だけで行ってしまうものです。

が、見て記憶するタイプの人間と、聴いて記憶するタイプの人間がいます。なので必要に応じてイラストを使うようにしましょう。

  • 筋肉の走行
  • 脳や神経の伝達経路
  • 骨の場所
  • 回復過程

骨や筋肉については私たちは当然のように、言葉とイメージが同時に出てきます。これは患者さんでは出来ません。

「大腿骨というものの基部が折れています」とか言われても、意味わからないのは当然ですよね。

3.言葉を使い分ける

医療用語を当然のように使っていると、患者さんも理解していると思ってしまうものです。

  • 大腿骨頸部骨折
  • ダイタイコツケイブコッセツ

患者さんの頭の辞書には、その言葉が登録されているでしょうか。あなたが学生時代に初めて知った言葉は、患者さんが知らなくて当然です。

看護師さんが薬剤の話をしている時など、ついていけなくて困る事はないですか。それが患者さんには常に生じていると思ってみてください。

なので、患者さんに分かるような言葉に変換する事も必要です。

  • 大腿骨頸部骨折
  • 足の付け根の骨が折れています

「そんなの当たり前じゃん!」を言い換えることも必要ですので、これも念頭に入れておきましょう。

このトピックはこの書籍に書かれています。名著ですよ。

おわりに

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コミュニケーションといっても何も特別なことばかりではありません。日常的な会話において少しの心遣いをすることで変わるものばかりです。

でも、それがなかなか難しい…。

気を付けながら、臨床で患者さんと関わっていきましょうね!

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